今回は新潟へ参りました。




東京から上越新幹線で2時間強の距離です。




あいにく日程が爆弾低気圧と被ってしまい、日本海側が近いため風雨が強烈でした。




それでも自分が歩いている間はぎりぎり雨が降らず天気がもってくれるなど、それなりに恵まれていました。











初日の曇天の中、まずはアオーレ長岡へ。




設計者は隈研吾。




市役所の機能と市民のためのイベント施設が一体となった建物です。




人々を歓迎しながら中へと引き込むような木材の配置。




















真ん中の吹抜け空間を囲むようにそれぞれの施設があり、全体として大屋根がかかっています。











各施設の中にも木材が見えます。











こちらは長岡駅からの連絡通路。




2階部分に直結しています。











各施設がずれながら配置されているので、次に行きたい場所を目視しながら巡ることができますね。




利用者にとってわかりやすく、そして居心地が良さそうな建築でした。


















アオーレ長岡HP




アオーレ長岡 – 市民交流の拠点 シティホールプラザ アオーレ長岡 (ao-re.jp)

















次の目的地まで歩く道中。




信濃川です。




橋を渡るのに20~30分かかりました…、非常に雄大です。











延々と歩いて辿り着いたのは伊東豊雄設計の長岡リリックホールです。










メインアプローチ。




正面の広場から建物までは緩やかに傾斜していて、エントランスへアクセスすると、建物では2階部分になります。














エントランスとホワイエの空間。




左手の楕円形の部分がホールになっています。










こちらはカフェとクローク。




光庭を囲むように配置され、明るい印象です。




訪れた日は特に講演もなかったため、閉まっていて人気はありませんでしたが。










湾曲しながら全体にかかる曲面の屋根。














長岡リリックホールHP




長岡リリックホール – (公財)長岡市芸術文化振興財団 (nagaoka-caf.or.jp)

















新潟駅へ戻って昼食です。




へぎそばをいただきました。











新潟駅付近の看板。




この辺りの場所はもともと信濃川の中州であり、「~島」と名付けられたそれらの中州が集まった土地とのことです。

















さて新潟駅から路線バスで向かいましたのは、その信濃川の河口付近にある朱鷺メッセです。




槇文彦の設計。




国際展示場や会議場と、ホテルやオフィスが一体となった複合施設です。



















信濃川を臨む国際展示場のホワイエ。




















こちらはアトリウムの空間。




テーブルや椅子のほか、隅っこにはグランドピアノが置かれていました。
























アトリウムやホワイエには私好みの現代アートもありました。











最上階の展望台からの景色。




信濃川の河口と日本海。




この時ばかりは流石に天気が良ければな、と思いました。




いずれまたリベンジで訪れることになるでしょう。
























こちらは対岸に見えていた、新潟市歴史博物館。




旧新潟税関庁舎等ということもあり、歴史的で趣のある建築です。




その名の通り新潟の歴史が古代から現代まで紹介されていました。



























対岸からの朱鷺メッセ。




途中で晴れ間が広がって良い感じの写真が撮れました。




天気がそのままガラス面に映り込むので、2枚の写真で全く別の建築かのように感じます。







朱鷺メッセHP




朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター (tokimesse.com)

















こちらは白山神社。




本殿の前の大きな樹木が印象的でした。

































初日の夕方は雨が酷くなってきたので早々に新潟駅へ戻りました。




そうしましたら、駅ビルに「ぽんしゅ館」というお酒やお土産を取り扱っているお店が。




新潟の93の酒蔵が勢ぞろいしている、唎き酒コーナーがありました!




新潟は魚沼産のコシヒカリなどが有名ですが、お米が美味しいということはつまり日本酒も美味しいというわけで。











500円でおちょこ5杯分、好きなお酒を自分で選んで飲むことができました。




CDや本の表だけを見て買う「ジャケ買い」のように、お酒のラベルだけ見て飲んで味わうワクワク感がたまりませんでした。























2日目の新潟駅。




駅自体は改装中のようでした。




















2日目は青木淳設計のビュー福島潟(潟博物館)を見てきました。













屋上の展望台まで螺旋状のスロープをぐるぐる上がっていく建物です。











右側に福島潟を紹介するパネル、左手には福島潟の自然が広がっている、という構成。







福島潟の歴史の他、生息する動植物の紹介があります。














最上階にはホール。











屋上からの景色。




緑豊かな自然が堪能できます。




屋上に上がると少し晴れ間が見えて、雲の間から太陽光が差し込んできました。







少し脱線しますが、こういった光を「光芒」あるいは「レンブラント光線」というそうです。




というのも、画家のレンブラントが自身の絵画に良く用いたとのことです。




実はこの新潟旅行の直前に、徳島の大塚国際美術館を訪れていまして、そのときに見たレンブラントの絵画(複製)が印象に残ってデジャヴを感じたのか、新潟の空を見たときに強く引っかかって「この自然現象って何て呼ぶんだろう」って思った上で調べた次第です。











(レンブラントの「夜警」(複製)。




レンブラント光線が見られた風景画などは写真に収めておりませんでした、不覚。)











この話は何度目かわかりませんが、私は自分が経験したことがどんどん連鎖していくこの感覚が大好きです。




1つの物を見て、感じることがどんどん増えていくというのが、歳をとる醍醐味なんじゃないかと、そんな大それたことを思います。




道中で天気に振り回された分、いつも以上に感じることが多く、印象に残った建築でした。







ビュー福島潟HP




ビュー福島潟 館内案内-水の公園 福島潟 公式サイト-新潟県新潟市 (pavc.ne.jp)































帰る途中で新潟市立豊栄図書館を通りました。




安藤忠雄の設計。










図書館ということで内部は撮れませんでしたので、エントランス周りだけ。




過去に見てきた安藤忠雄の建築のエントランスと似通っていて、安心感がありました。




内部についてもカーブした壁面に沿った本棚など、こども図書館でも見たことあるぞと、らしさ全開の建築でした。





































そんなこんなで今回の新潟旅行は終了です。




今回の旅行も非常に堪能しましたが、行きたいところに全部行くことはかなわなかったので、またお金を貯めて数年後に行くことになりそうです。




自然は豊かでしたし、料理もお酒も美味しかったので、是非皆様も機会があれば行ってみていただければと思います。







※写真はすべて筆者撮影




※設計者などの人名は敬称略




※道中は全て1人で行動(マスク着用・各所にてアルコール消毒)