昨今、環境に配慮した建築物や都市計画などが増加しておりますが、果たして本当にその計画した環境性能は思ったとおりの性能を発揮しているのかどうかという疑問が残ります。

現在、その環境性能を測定するための装置が安価に販売されていますので、いくつかご紹介いたします。

1)光と風を数値化する

照度と風速を測定するために色々な製品が販売されていますが、値段が手ごろで機能が充実している「マザーツール マルチ環境測定器 LM-8000 」がおすすめです。

明るさを表す照度Luxは、Lux:0~2200Lux・1800~20000Lux(分解能1Lux・10Lux、精度±5%rdg±8dgt)です。風速の測定範囲は、0.4~30.0m/s・1.4~90.0km/h(分解能0.1m/s・0.1km/h、精度±3%F.S )です。

そのほかにも、温度:0~50℃(分解能0.1℃、精度±1.2℃) が計れたり、湿度:10~95%RH(分解能0.1%RH、精度±4%RH )が計測できます。

ただし、これらは計測したい場所ごとに計測する必要があります。

2)スマートフォンと連動して温度分布を映像化する

さらに進化している分野は、スマートフォンに連動して温度分布を表示できる安価な赤外線カメラ「サーマルカメラ」です。1万円以下のものから2万円以下のものまで幅広く、低価格化が進んでいます。

3)サーマルカメラを搭載したスマートフォンが発売予定

オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは、サーマルカメラを搭載したスマートフォンを、2017年10月中旬に国内で販売予定です。

建設機械大手の米Caterpillar(キャタピラー)の「CAT」ブランドを冠した業務用製品で、サーマルカメラを搭載するスマホは「世界初」(同社)です。

新製品は、「Android」OS搭載のSIMフリースマホで、同製品専用アプリ「MyFLIR for Cat S60」を使ってサーモグラフィー撮影が可能です。

建設現場や電気工事、機械作業といった業務での利用に加え、ペットの健康管理やレジャーなどでの利用が見込まれています。

サーマルカメラのほかに、加速度センサー、ジャイロセンサー、電子コンパス、照度センサー、気圧計、近接センサーが搭載されています。

さらに、工事現場や水中などの厳しい環境下でも利用できるように、防塵機能や防水機能、耐衝撃性も備えている他、水中で利用する場合、本体前面下部に搭載するスイッチを切り替えれば、最大水深5メートルで60分間動作できます。

手袋を付けたままでの使用や、濡れた指での使用も可能ということですから、様々な実務で活躍しそうです。参考までに、想定する店舗販売価格は税別で9万円前後とのことです。

以上、環境を測定する装置をご紹介致しましたが、ぜひご活用頂き、実務にお役立て下さい。