さて、再度中国の旅行記をお送りします。
今回は建築というより、北京の街並みとか、歴史的建造物などにスポットを当てたいと思います。
この旅行は4泊5日の旅でしたが、そのうち約3日間で観光しました。
天壇
観光の初日はこちらから。
毎年、冬至の日に天に向かって豊作の祈りを捧げる場所。
周囲は公園になっていて、ランニングやラジオ体操を行う人々がいらっしゃいました。
こちらは壇丘といいまして、実際に祭事が行われる場所です。
至るところで『九』いう数字が意図的に、また反復して用いられています(例えば、階段の段数)。
『九』は中国における哲学的な思想の上で大切な数字のようで、それらに囲まれたその中心は非常に高貴な立場に当たることになります。
この構成をもってして天を最上のものと位置付けています。
中国の方々の感性の一端に触れられたような気がして、最初にここを訪れて良かったと思います。
天壇 #theta360https://t.co/Jlu1B5Dx3k
— 建築図面受注センター (@Archizumen) May 21, 2020
前門大街
天安門の南に位置する前門大街です。
中国を代表する老舗が並ぶ飲食店街です。
お昼はこちらでいただきました。
南鑼鼓巷
夜になりました。
こちらは昔の街並みが残る商店街、南鑼鼓巷。
『四合院』と呼ばれる形式の伝統的家屋がリノベーションされて商店になっていて、それらを取り巻く『胡同』と呼ばれる路地と合わせてこちらの商店街が構成されています。
立ち寄ったこちらのBarもその『四合院』が改修されたもののようです。
建物の入口から入ると一旦中庭に出て、斜向かいにBarの入口がありました。
商店街の途中には北京のベンチマークがありました。
しれっと佇んでいて、びっくりしました。
こういったものからもこの場所の歴史を感じます。
故宮(紫禁城)
観光2日目。
天安門から入って故宮(紫禁城)へ。
観光ガイドブックの持ち物欄に書いてあった『滑りにくい靴』の意味をやっと理解しました。
城内のほとんどが石畳で、気を抜くと滑って転びそうなのです。
また、この日は空気が澱んでいて、太陽が視認できるほどでした。
鶴と亀の像。
旅行してみると改めて日本には中国由来の言葉や思想が多いことを実感します。
こちらは中国版のgoogle maps、百度地図というアプリです。
歩いてきて半分ぐらいのところで「広すぎないか、まだ出口に着かないのかな、もしかして迷った…?」と不安に思って開きました。
まっすぐ歩くだけだから、迷うはずがないのですけどね。
故宮 #theta360https://t.co/yHC71eskuG
— 建築図面受注センター (@Archizumen) May 25, 2020
景山公園
故宮を抜けて北側にある景山公園へ。
上の写真は故宮の最北の門(神武門)から公園を見ていますが、この公園は小高い丘になっていて、頂上からですと北京市内がぐるっと見渡せます。
頂上から故宮を振り返ると、霞がかって遠くまで見通せない状態でした。
故宮という歴史ある建造物も相まって、私は水墨画の世界観に通ずる風情を感じたような気がします。
頂上にある北京の中心点という表記。
こちらを見ると、景山公園から故宮、天安門へと、北京の中心軸がまっすぐ通っていることがわかります。
そしてこの軸線の先に、(この時はまだ知る由もないのですが)最初にご紹介した大興国際空港があるのです。
公園ということで運動していらっしゃる方々もいました。
バトミントンの羽のようなものを蹴っている様子です。
右側の男性が蹴る度に「アイ―!」と叫ぶので、『少林サッカー』という映画を思い出しました。
万里の長城
3日目の朝、出発前。
「んん?『-8』度?」
市内からバスで1時間ぐらいかかったでしょうか、到着。
寒すぎて写真を撮るのすら命がけでした。
手袋を外さないと携帯のカメラのシャッターを押せないけど、ものの30秒くらいで指がかじかんで感覚がなくなってくるし、風を遮るもののない吹き曝しで耳も痛いし。
その代わり天気が良く空気も澄んでいて写真がきれいに撮れました。
万里の長城 #theta360https://t.co/gMOu10mW3f
— 建築図面受注センター (@Archizumen) May 25, 2020
行くまで知らなかったのですが、万里の長城って想像の数百倍は長いのですね。
イメージで見渡す限りの城壁かと思っていましたが、見渡せないほどの規模だとは思いませんでした。
私の無知さ加減がばれてしまう…。
今回訪れた場所は一番観光地として整備されているエリアらしく、ほんの一部だそうで、長城の東端部は海にも出ているようです。
行きは歩いて登りましたが、帰りはコースターで。
なかなかスピードが出て、かなりスリリングでした。
終始ビビり倒して、滑っているときに写真を撮れなかったのは内緒です。
今回はこれぐらいで。
中国旅行記は次回で最後になりそうです。
※写真はすべて筆者撮影