平成29年度二級建築士設計製図試験が終了致しました。
受験された皆様、大変お忙しい日々を過ごされたと思います。本当にお疲れ様でした。

平成29年度の課題は「家族のライフステージの変化に対応できる三世代住宅(木造二階建て)」でしたが、合否を分けそうな内容を詳しくまとめましたのでご確認ください。

1) 3つのトップテーマに関すること

3つのトップテーマは、「家族のライフステージの変化に対応」、「三世代住宅」「外壁の指定」でした。これらに関わることが大きく合否に関わることは間違いありません。ひとつひとつ見ていきたいと思います。

(1)「家族のライフステージの変化に対応」

家族のライフステージの変化として取り上げられたトピックは、子どものプレイルームや夫婦及び祖父母の趣味室として使用する「多目的室」を、将来祖父母のどちらかが要介護となった場合に「要介護者の寝室」として利用することと、2階の子ども室を2人目が生まれた時に2室に分割できるようにすることでした。

それぞれ、内容はそんなに難しくなかったのですが、要求されている広い収納を確保するために、室の形状が矩形にできたか、動線に無理がないかどうかが大事でした。

(2)「三世代住宅」

玄関の土間部分の要求されている「段差解消スペース」がきちんと確保できたか、階段の蹴上寸法を180mm以下で計画できたか、車椅子を利用する駐車場から、玄関ポーチまでのアプローチをしっかり計画できたかがポイントでした。

(3)「外壁の指定」

外壁の仕上げは、今年初めて出題されましたが、「『乾式工法』によるものとする」というくらいの易しい内容でしたので、乾式工法にできていないと原点が大きい可能性が高いです。

2) その他の課題の特徴

はじめて部分詳細図で「胴差部分(1階の天井仕上げ面から下方200mm以上及び2階の床仕上げ面からの高さ200mm以上を含む部分)」が要求されました。今まで基礎部分を描くことが多かったので、練習がきちんとできていたかどうかが合否を分けそうです。

全体的な印象は、比較的易しい課題だったので、要求されていることを全て描いて最終的な描きこみまで完成されている方が多かったため、減点の度合いで合否が分かれそうだということです。出来なかったことがありましたら、忘れないうちにメモを残しておきましょう。

合格発表までまだ時間がかかりますが、一休みしたら、この学習習慣がついているうちに、ぜひ仕事に活かせる別の資格を取得されてみては如何でしょうか。