平成30年度の二級建築士学科試験は、平成30年7月1日(日曜日)に行われます。学習を続けてこられた皆様は、最後の追い込みをされていらっしゃるのではないでしょうか。

二級建築士の学科試験には、「計画」「法規」「構造」「施工」の4つがありますが、今回は、「法規」に関して、最後の約1ヶ月の学習をどのように進めるのが効果的か、詳しくお伝えしていきます。

1.法規の概要

毎年、「建築基準法」20問、「関係法令」5問程度出題されています。

(1)「法規」は高得点勝負

皆様もご存知のことと思いますが、「法規」は唯一、試験会場に法令集を持ち込むことが可能です。問題文から回答するためのキーワードをインデックス等を使って法令集で確認し、その記述が正しいのか、誤っているのかを判断しなければなりません。

一度間違えたところは、法令集の該当箇所への線引きをもう一度行うなど、自分なりにわかりやすい法令集作りに取り組みましょう。

(2)「法規」は修得に時間を要する

法令集に記載されている条文は非常に長くて、文語調の為難解です。多くの受講生が苦手意識を持ち、法令集を引く練習を疎かにしてしまう傾向がありますが、やればやるだけ高得点が望めるので毎日数時間でも繰り返し練習しましょう。

(3)「法令集」を確実に早く引く

選択肢の一つを法令集を引いて正誤を判断する際に1分必要だと、5肢択一式25問の本試験では、1分間×5肢×25問=125分間(2時間5分)の時間が必要です。

学科試験は、学科I(計画)と学科II(法規)で3時間しかありませんから、法令集を早く引くようにしておかないと時間が足りなくなります。

5肢全部に対して法令集を引くのではなく、法令集を引かなくても正誤の判断がつく問題も多くありますので、演習を繰り返すことにより法令集を引く回数を減らすということも一つの方法です。

(4)「条文の内容を理解していないと解けない問題」が急増

近年の傾向として、「条文の照らし合わせで解ける問題」が減少し、「条文の内容を理解していないと解けない問題」が増加しています。

つまり、表面的な知識ではなく、システム化や図解により、条文内容を理解するとともに、それぞれの条文が一体何を目的として規定されているのかについても理解が必要です。

(5)計算問題は解法をマスター

法令集の持ち込みが可能ですが、「面積・高さ等の規定」「採光」「容積率」「建ぺい率」「高さ制限」等の計算問題は、解法をしっかりと暗記し、定数・係数は法令集で確認しながら解く習慣をつけることで高得点になります。そのためにも、問題演習を多くこなしましょう。

以上、平成30年度の二級建築士学科試験に向けて、「法規」の効果的な学習方法をお伝えいたしました。一部でも参考になりましたら、ぜひご活用ください。