平成30年度の二級建築士学科試験は、平成30年7月1日(日曜日)に行われます。学習を続けてこられた皆様は、最後の追い込みをされていらっしゃるのではないでしょうか。

二級建築士の学科試験には、「計画」「法規」「構造」「施工」の4つがありますが、今回は、「構造」に関して、最後の約1ヶ月の学習をどのように進めるのが効果的か、詳しくお伝えしていきます。

1.構造の概要

毎年、「構造力学」6問、「一般構造」13問、「建築材料」6問程度出題されています。

(1)「構造」は早く苦手意識を払拭させる

受験生が最も苦手とする学科で、毎年、学科III「構造」の基準点をクリアできないことで不合格になる方が目立っています。早い段階で、「構造力学」に対する苦手意識を払拭して、他の「一般構造」、「建築材料」の学習につなげていく事が必要です。

(2)「計算問題」は手順を覚える

計算力は、試験だけにとどまらず、建築士として実務を行う際にも必要な能力の一つとなります。日頃から、公式(構造で覚えるべき公式は大変少ないです)や図を実際に描いてから、手順通りに計算を行う、アウトプット中心の勉強を行いましょう。

(3)「一般構造」「建築材料」は学習量に比例して得点が伸ばせる

近年「過去の一級建築士試験からの出題」や「実務を意識した出題」等の難しい問題が目立って出題されています。過去問を解く際には「何が問われているのか」を常に意識しながら理解を伴った学習が効果的です。

過去問で出題された内容は、すべて正しい内容で答えられるよう学習しておく事が必要です。過去に出題された内容の正答率は合否に直結しています。

文章題では、「大小関係に関する内容」、「実務的な判断を必要とする内容(耐震化など)」が出題されていますので、特に大小関係は、原理原則をしっかり掴み、語呂合わせなどを上手に作って覚えるのもオススメです。

(4)「反力→応力(トラス)→応力度」の順に理解する

構造力学において、「反力→応力(トラス)→応力度」の流れで学習を進めると、得点力をアップさせる事ができます。まず、自分で解いてみて、どこで間違えたのかを確認し、実力につなげてください。

(5)「構造力学」で公式を覚えると得点に結びつくもの

「断面の性質」「座屈」「たわみ」「単位・用語」は構造力学が苦手な人でも重要ポイントを理解し、公式を暗記しておけば、比較的容易に得点できる分野です。

「たわみ」では、複雑な公式をそのまま覚えるのではなく、長さの何乗に比例しているかを覚える事が必要です。問題文を読んだら、毎回公式を書き出してから解く癖をつけて、本試験まで公式を忘れないようにしましょう。

以上、平成30年度の二級建築士学科試験に向けて、「構造」の効果的な学習方法をお伝えいたしました。一部でも参考になりましたら、ぜひご活用ください。